CD版「松江歴史マップ」を松江市に寄贈 -歴史的景観復原プロジェクトの研究成果の一部を収録-

公開日 2005年01月19日

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 島根大学と独立行政法人情報通信研究機構けいはんな情報通信融合研究センター(以下,NICT)が共同研究により開発したデジタルコンテンツ「松江歴史マップ」(改訂版)CD版が,NICTより2月10日(金)松江市に50部,寄贈された。
  「松江歴史マップ」CD版は,平成16年度にNICTと島根大学(法文学部地理学研究室,松尾寿名誉教授,附属図書館),松江市教育委員会文化財課,松江郷土館,ワコム・アイティ等,産学官の連携・協力により開発されたマルチメディアテーブル用コンテンツ「松江歴史マップ」を基盤とし,今年度NICTと島根大学との共同研究により,学校教育での活用を目指し改訂,製作されたものである。本機構の萌芽研究プロジェクト「島根県における歴史的文化遺産の景観復原に関する学際的研究」の研究成果の一部も収められている。 今回寄贈されたCD版50部は,教育委員会を通じて今後,市内の中学校や公民館に配布される。


 

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 CD版に収録されている絵図・地図は,江戸時代初期(堀尾期)城下町形成期の絵図、江戸時代後期(松平期)の絵図,明治時代(後期)の松江市街地図,そして現在の空中写真,合わせて4時代のもの。利用者は,地図上のスポットをクリックすることで,城下町松江の主要地点を調べることができ,また,それぞれの絵図・地図の中から,主要な史跡,寺社,建造物などを選ぶと音声と文字による解説を聞いたり,読んだりすることができるようになっている。改訂版では,画面を4分割し,1つの地点について4時代の変遷を同時に見比べることができたり,松江市などとの共同研究の成果として,新たに江戸時代後期の絵図に「天神町絵図」が追加された。  また,今回改訂版製作にあたって,新たに外国語版(英語・中国語・韓国語)を作成。さらなる成果の活用として将来的に市内の観光施設での活用も期待される。


写真下:猪木誠二NICTセンター長(右)から松江歴史マップを受け取る福島律子教育長(左)