島根大学・寧夏大学国際共同研究所への赴任にあたって

公開日 2006年01月30日

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 島根大学・寧夏大学国際共同研究所は,日本の大学として初めての内陸部の大学との共同研究所であり,しかもその立地が21世紀最大と目される国家プロジェクト(西部大開発)の要ともいうべき場所にあります。これは,この研究所が,日本のみならず世界の研究者が注目する中国の動向についての情報を収集し,調査研究を進める拠点として重要な役割を果たせる施設だということでもあります。
 私にとりましては,1987年に初めて寧夏回族自治区に入って以来,約20年間の現地研究機関や大学との共同研究を通じて培われた成果を,更に大きく発展させていく機会が得られたことであり,大変ありがたく感じています。
 また,研究所の事業は,当面は二大学を中心とする調査研究や研究交流,学生,院生,教職員を含む地域の人材育成に重点を置くことになりますが,中国の国家的課題である「三農問題」や地域格差問題の解明・解決に役立ち,ひいては地球的レベルでの環境問題への対応としても有効な成果が得られるものと期待しています。