島大サイエンスカフェ「エピソードで綴る遺伝子のお話」を開催しました。

公開日 2006年01月30日

 毎月恒例となった島大サイエンスカフェ(主催:健康長寿社会を創出するための医工農連携プロジェクト)の第3回が10月24日(火)松江市島根町イーヴィカフェで開催され、約20名が参加した。
 今回は講師に赤間一仁生物資源科学部助教授を迎え「エピソードで綴る遺伝子のお話」と題して、私たちが良く知っている教科書の中の偉人に光を当て、遺伝子とDNAに秘められたドラマを見るとともに、現在の遺伝子を巡る問題にどう向き合っていくべきか議論を行った。
 前半では、遺伝の法則解明のためにエンドウマメを用いた実験を行ったメンデル,DNAの二重らせんモデルを提唱・形成に貢献したワトソンとクリック,動く遺伝子を発見したマクリントックなどを中心に遺伝子研究の発展を追い、後半では、同助教授が取り組む遺伝子工学によるイネの品種改良について紹介を行った。 同助教授の取り組みは、アミノ酸の一種であるギャバを多量に含むイネの開発で、ギャバは、血圧低下・肝機能の改善・肥満防止・精神安定・アルコール代謝促進などの効果を持ち注目されている。
 質疑応答では、現在の遺伝子組み換え食品に関する不安や現状について質問があり、赤間助教授は,「日本は世界で一番遺伝子組換え植物を輸入しているが,そのぶん安全基準はとても高く安心できるものである。 組換え食品が世の中にでるには、もとの植物と変わらない安全性とおいしさが求められている」と語った。

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遺伝子とDNAのエピソードを紹介した、赤間一仁生物資源科学部助教授