公開講座(島大サイエンスカフェ)「運動器の10年」を開催しました。

公開日 2006年01月30日

 「運動器の10年」と題した公開講座(主催:島根大学医学部整形外科、共催:健康長寿社会を創出するための医工農連携プロジェクト)が11月26日(日)、くにびきメッセで開催され、約70名が参加した。
 これは2000年から世界88ヵ国で進められている、運動器(*1)障害のより良い治療や予防を推進するたけでなく、市民が自らの運動器の健康管理に積極的に参加するよう呼びかける世界運動「運動器の10年」の一環として開催されたもので、膝痛・骨粗しょう症・骨折などの運動器の悩みに、 本学医学部の3名の整形外科医が応えた。
 講座では、内尾祐司整形外科教授の「高齢者の膝の悩みに応える」、馬庭壮吉リハビリテーション科助教授の「骨粗しょう症と転倒・骨折予防」、 森隆治整形外科助教授の「島根発新しい骨折治療」の3題を中心に進められ、参加者と共に充実した時間を過ごした。

 このうち講演において内尾教授は、膝痛のおこるメカニズムや、日常生活の中でできる膝への負担や痛みを和らげるための脚の筋肉強化方法などを紹介。 また、各講演後には質疑応答の機会も設けられ、参加者は自身の運動器における悩みなどを相談した。

(*1)運動器・・・手足や胴体の骨、関節、靱帯、筋、脊髄、神経などから構成される器官のこと。これらは、身体の感覚を脳に伝え、反射や意思により身体の運動を行う機関であるため、日常性の機能や生活の質(QOL)に深い関わりをもつ。

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写真:膝痛・骨粗しょう症・骨折などの話題を中心に運動器における理解を深めた