吉野綾医員がナノメディシン国際シンポジウムでBest Poster Awardを受賞

公開日 2010年02月13日

 S-匠ナノメディシンプロジェクトの吉野綾医員(歯科口腔外科)が,平成22年11月29日(月)~12月1日(水)に岡崎で開催された4th International Symposium on Nanomedicineにおいて,ISNM 2010 The Best Poster Awardを受賞されました。ISNMは,ナノテクノロジーと医学の境界領域にある新しい分野の国際会議であり ,歴史は浅いのですが,内外から多くの著名な研究者が集まって活発な議論が行われました。
 受賞した発表「Applicability of bacterial cellulose to dental root canal treatment」は,島根大学の重点研究S-匠ナノメディシンプロジェクトの研究テーマの一つで,デザートなどで食べられるナタデココを歯科治療に応用するものです。ナタデココは,バクテリアが作るナノ繊維です。本発表では,その吸水時の膨張性や薬剤徐放性などの特徴を活かして,市販のペーパーポイントを凌ぐ優れた歯科治療材として使えることを示したものです。
 今回の受賞は,ナタデココの培養から,工学的な特性,歯科治療材としての評価など材料研究から応用までの他にない緊密な連携により成果を出したこと,及び歯科領域におけるユニークな応用性を示したことが,ナノメディシンの発展へ寄与すると評価されたものです。

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受賞された吉野綾医員とS-匠ナノメディシンプロジェクトのプロジェクト
リーダーの藤田教授(岡崎コンファレンスセンターにて)