酸化亜鉛ナノ粒子米国物理学会ホームページで紹介される

公開日 2012年02月14日

 島根大学では,2004年〜2007年にS-ナノテクプロジェクトを組織し,簡易な技術で作成できる安価で環境に易しい実用的なナノテクノロジーの開発を行ってきました。このプロジェクトは現在,宍道湖・中海エリアの都市エリア産学官連携事業,島根大学のプロジェクト研究「S-グリーン・ライフナノ材料プロジェクト」(代表者:総合理工学部 藤田 恭久 教授)へと発展しています。  
 また,本学はこれまで北テキサス大学と学生レベルでの研究を通した国際相互交流を行っており,北テキサス大学からの派遣学生が本学で作製した酸化亜鉛などの材料を用いて帰国後も多くの研究をしています。
 この度,島根大学と北テキサス大学の国際学生研究交流の研究成果が米国物理学会ホームページで紹介されました。これは北テキサス大学のBen Urbanさんが島根大学で作製した酸化亜鉛ナノ粒子を用いて行った研究で,ホームページに掲載されている画像は,酸化亜鉛ナノ粒子を付けた植物細胞が近赤外光を照射されて,緑色や紫色に光る様子を示しています。照射する近赤外光の波長により光吸収を伴わない非熱過程(倍の周波数に波長変換(緑色))と熱過程(2つの光子を同時に吸収して酸化亜鉛を励起(紫色))の制御が可能で,新しいバイオイメージングや光線力学的な治療への応用が期待できます。
 研究成果の紹介ページは,こちら。
 http://www.physicscentral.org/explore/pictures/nano-plants.cfm


北テキサス大学のBen Urbanさん(前列右から3番目)