第2回アズキに関するセミナーを開催しました

公開日 2013年02月14日

 平成26年2月2日(日)に、松江テルサにおいて「第2回アズキに関するセミナー」が開催しました。本事業は、島根大学のCOC(Center of Community)事業の一環として開催するものであり、島根大学農林水産業の六次産業化プロジェクトセンター主催、島根大学サイエンスカフェ共催、出雲ぜんざい学会、ならびに、まつえ暖談食フェスタ実行委員会による後援で行いました。アズキは、日本を含めた東アジア原産とされ、最近そのゲノムが解読されるなど科学的・学術的研究も大きく進展し、その幅広い可能性に注目が集まっている作物です。島根独自のアズキ生産や、アズキを活用した和スイーツ文化を盛り上げていくことを目指し、第2回となる公開セミナーを開催しました。  
 セミナーでは、アズキの研究最前線として、(独)農業生物資源研究所・遺伝資源センターの内藤 健 研究員による「ワリとイケてる!アズキのなかま」をテーマとした基調講演を行いました。内藤研究員は、遺伝子研究のアプローチからアズキに関する最新の研究成果に加えて、国内外6種類の特徴的なアズキ近縁種の紹介を行い、新品種として「出雲大納言」生産の可能性と今後の期待について述べられました。
 続いて、島根大学のアズキ研究として、生物資源科学部の小林和広 准教授による「日本のいろいろなアズキのなかまを島根で育ててみたら…」、門脇正行 准教授による「“神西”で“ぜんざい”アズキをつくってみるプロジェクト」をテーマとした講演を行いました。江角智也 准教授による「島根生まれのアズキをつくる構想とロードマップ」では、大学発のアズキをつくることを目指し、アズキの栽培や遺伝子分析などを授業(学生実験)に取り入れる試みや、目標として掲げた“みんなで取り組む品種改良”について発表を行いました。
 セミナーでは、「出雲地方のぜんざい振興」について、出雲ぜんざい学会の古島 尚 事務長による講演も行い、会場では、北海道産、島根大学本庄農場産、島根大学神西農場産のアズキ(大納言)3種類を原材料とした、ぜんざいの試食も行いました。  
 セミナーと試食会には約100名の方に来場いただき、ぜんざいの試食に加えて、ぜんざいに合う飲食物として、出雲おろち大根を原材料としたお漬け物、さらに創作スイーツやワインなどの試食も行いました。参加者からは、「アズキの生産を行っているが、こんなに可能性のある作物とは知らなかった」、「島根発、島根大学発のアズキ生産を期待したい」等の言葉もいただき、島根県の地域活性化や六次産業化の素材の一つとして、アズキへの注目が高まっていることが感じられました。島根大学では、今後もアズキに関して公開セミナーを開催していく予定です。

当日のプログラム詳細は以下サイトをご参照ください。
http://www.proken.shimane-u.ac.jp//topics/2018031200106/ 

本セミナーに関する問い合わせ先:
 島根大学生物資源科学部 准教授 江角智也
 TEL:0852-32-9845 E-mail:esumi@life.shimane-u.ac.jp

六次産業化に係る本学との産学連携に関するお問い合わせ先:  
 島根大学研究機構産学連携センター 准教授・産学連携マネージャー 丹生晃隆  
 (六次産業化プロジェクトセンター アドバイザー)  
 TEL:0852-60-2293 E-mail:tansho@riko.shimane-u.ac.jp


内藤研究員による講演


江角准教授による講演


出雲ぜんざい学会の
古島事務局長による講演


出雲ぜんざいの試食会の様子