公開日 2018年11月29日
平成30年11月3日(土)と4日(日)に、いずも産業未来博実行委員会及びNPO法人21世紀出雲産業支援主催,出雲市共催,島根大学等の後援で出雲市矢野町の出雲ドームにおいて,いずも産業未来博2018が開催されました。このフェアは,出雲市の企業・団体の製品・技術・研究内容や,全国の先端技術・製品を一堂に集め,出雲の産業の魅力を「見て」「触って」「体感」することによって広く情報発信を行い,さらには未来の産業を担う子どもや学生など若者と,地元企業・団体とのマッチングする場を創出することで将来の雇用確保と定住促進を図ることを目的に毎年開催されています。
今年度,島根大学からは,地域未来協創本部(地域医学共同研究部門),ナノテクプロジェクトセンター,6次産業化イノベーションチームが出展し,開発した技術や研究取組みの紹介を行い,地元企業や地域住民との交流を深めました。
■島根大学×出雲市
(地域未来協創本部(地域医学共同研究部門))
出雲キャンパスからは出雲市との共同ブースで「やさしい医工連携」で開発した医療機器を出展しました。研究開発医療機器の展示の他,開発に携わった企業の技術体験ができるブースにし,多くの来場者が訪れました。
当部門は15年連続で出展しており,共同研究の成果を積極的に地域社会へ発信しています。また,医学部医学科2年生(1名),医学科3年生(4名),出雲西高校2年生(4名)も,両日ブースで展示説明し,交流を深めながら産学連携の重要性を肌で感じました。
【出展テーマ】
『食事制限の悩みを一発解決する無限レシピシステム
地域未来協創本部(地域医学)いずも産業未来博2018に出展しましたいずも産業未来博2018に出展しました
『薬理学実習シミュレータの開発』
医学科薬理学,地域未来協創本部(地域医学),(株)イーグリッド
『看護・介護の場面をやさしく照らす次世代型LEDライト』
医学部附属病院看護部,地域未来協創本部(地域医学),Doライト(株),(株)島根富士通
『点滴針固定アームバンドの開発』
医学部附属病院看護部,地域未来協創本部(地域医学),(有)スリーケー,(有)ともみ工房
『ハンズフリー音声認識記録システムの研究開発』
医学部救急医学,地域未来協創本部(地域医学),テックシロシステム,山陰制御
『医療・福祉・教育の現場にICTの視点を』
重点研究プロジェクト
「島根大学×出雲市」 ブース全景
「無限レシピシステム」の説明をする医学科3年生 来訪者の対応をする出雲西高校2年生
■島根大学ナノテクプロジェクトセンター
「ベビーパウダーを塗布して簡単につくれる紫外線発光ダイオードや薄膜トランジスタ」や地域企業で課題解決型のプロジェクト授業を行っている学生によるナノテクの原理を用いて騒音を遮断する「ソニッククリスタル」のデモを行うなど多くのユニークな技術を紹介しました。これらの研究成果をもとに本年度に起業した島根大学発ベンチャーの(株)S-Nanotech Co-Creationの活動についても地域企業に紹介し,今後の連携も含めて関心がもたれました。また,学生が企画した工作(地域企業が開発したパステルカラーのLEDを使用)には多くお客さんが集まり,毎年来場されるリピーターも増えてきました。今年度は更にナノテクの研究に携わる留学生の活動の紹介も行い,一般の方には島根大学の国際性をアピールするとともに,地元企業への留学生の就職ルートの開拓についても相談ができました。
ブースは常に盛況で,2日間で数百人の来場があり,科学技術の面白さや理科教育の重要さを伝えることができました。島根大学の活動を知っていただいたことにより,お子さんを進学先として地元の大学を希望するようになった父兄も多くおられました。
ナノテクプロジェクトセンターのブース 留学生と地域住民の交流
ナノテクプロジェクトセンターのメンバー
■島根大学6次産業化イノベーションチーム
農林水産業の六次産業化プロジェクトセンターは平成24年12月~平成30年年3月の設置期間が終了し,今年度から「6次産業化イノベーションチーム」として活動しています。昨年度まで農林水産業の六次産業化プロジェクトセンターが出展し,島根大学の六次産品等を紹介してきました。本年度は,大学で取り組んでいる六次産業化に関する研究開発の中から,大学発のベンチャー起業「農の郷(みのりのさと)」が生産するアイメックトマトの展示紹介,産学官連携で産地化に取り組んでいるアズキの研究,またこれまでに開発してきた,出雲おろち大根のドレッシング‘みぞれソース’,西条柿の悪酔い防止ドリンク‘晩夕飲力’,島根大学のサツマイモから作った焼酎‘神在の里’,シャインマスカットワインの研究紹介ポスターを出展しました。多くの方に研究活動や開発品を知っていただき,興味を持っていただきました。色々な質問も受け,今後の研究発展に向けて地元から意見を聞くよい機会となりました。
6次産業化イノベーションチーム ブースの様子