島根大学ナノテクプロジェクトセンターが「いずも産業未来博2021」に出展しました

公開日 2022年01月13日

 令和3年10月30日(土)と31日(日)に、いずも産業未来博実行委員会およびNPO法人21世紀出雲産業支援センター主催、出雲市共催、島根大学などの後援で、出雲ドームにおいて「いずも産業未来博2021」が開催され、島根大学ナノテクプロジェクトセンターとして出展を致しました。
 このフェアーは、出雲市内および島根県内の企業・団体の製品・技術・研究内容を一堂に集め、出雲市を中心とした島根県の産業の魅力を実際に見て、触って、体感することにより広く情報発信を行い、未来の産業を担う子どもや学生など若者と、地元企業・団体とマッチングする場を創出することで将来の雇用確保と定住促進を図ることを目的に毎年開催されています。昨年度はコロナ禍により開催されませんでしたが、今年度は感染対策を徹底しながらの開催であり、出雲市界隈としては大型イベント再開の先駆けとしても注目を集めました。

 当センターのブースでは、ZnOナノ粒子を塗布して簡単につくれる紫外線発光ダイオードや薄膜トランジスター、光触媒作用の実演をはじめとした様々な技術や研究の取り組みの紹介を行いました。さらに、基礎研究だけでなく大学の研究成果を実用化に結びつける島根大学発ベンチャーの(株)S-Nanotech Co-Creation (SNCC)の活動など研究の出口や社会貢献についても紹介しました。

 また、本イベントへの出展において、ナノテクの研究に携わる本学学生が、小中学生など若い世代の来場者への体験型企画を行いました。例年は地域企業が開発したパステルカラーLEDを用いた工作を企画していますが、今回は感染対策で密を避けるため趣向を変え、既製品のパラメトリックスピーカーと研究成果の一つであるソニッククリスタルと呼ばれる技術を組み合わせて、音波の減衰・散乱現象を体験してもらいました。ソニッククリスタルは、電子や光の波を分子や結晶で制御するナノテクノロジーの原理を音波へ応用した技術であり、これまでの常識を覆す技術革新の可能性と不思議さを感じていただきました。

 今年のいずも産業未来博の入場者数は1日目4,700人、2日目5,800人、合計10,500人であり、過去3年間では最低となりましたが、コロナ禍でも市民の皆さんがこのようなイベントに多くの関心を集めていることが伺えます。(R1:13,800人、H30:13,700人、H29:12,600人)当センターのブースには、親子連れや友人同士のグループなど、両日とも50名を超える方々に訪れていただけて、市民の皆さんとの楽しいふれあいの時間を過ごさせていただきました。

         
      前日準備完了                 当日開始直前

          
      パラメトリックスピーカーと             パラメトリックスピーカーと
      作製したソニッククリスタル                                      ソニッククリスタルの体験

           
      ZnOナノ粒子の光触媒効果の実演        研究ポスターを説明する様子

 

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