宍道湖湖岸にヨシ原再生のための植栽ブロックを試験設置

公開日 2006年01月30日

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 本機構の重点研究部門「汽水域の自然・環境再生拠点形成プロジェクト」の水環境修復技術チームが5月24日(水)、出雲市鹿園寺町の宍道湖湖岸にヨシの育成を促す新機能をもつ植栽ブロックを試験設置した。
 昨年、ラムサール条約に登録された宍道湖では、現在、国土交通省によって自然再生湖岸の整備が進められている。 主に、ヨシ原の再生が行われているが、波浪や流れの強い場所では、なかなかヨシが活着しないという問題があった。本研究チームでは、機能性コンクリートを用いてヨシ湖岸再生のためのポーラス植栽ブロックの開発に取り組んでおり、今回の自然再生湖岸の整備に合わせて試験的に設置することとなった。
 このポーラス植栽ブロックは、株式会社イズコン(島根県出雲市)と共同開発したもので、ヨシの根に適した空隙(多数の穴)を有しており、容易に活着することが期待できる。また、ブロックに配合した機能性材料であるリン吸着剤ハイドロタルサイトにリンを吸着するため、蓄積したリンがヨシの生長を促す効果も期待できるというものである。  植栽ブロック設置後には、ヨシ幼株を植栽し、その生長をモニタリングしていく。

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写真:育成を促す新機能ブロックにヨシ幼株を植える関係者