第4回島根大学サイエンスデリバリーを開催しました。(中山間地域研究PJ&燃料電池研究PJ)

公開日 2006年01月30日

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 本機構が取り組む最先端の研究を紹介する公開セミナー「島根大学サイエンスデリバリー」の第4回が10月19日(木)、松江市において開催された。
 今年度最後となる今回は,重点研究部門「中山間地域における住民福祉の向上のための地域マネジメントシステムの構築」(以下、中山間地域研究プロジェクト)と萌芽研究部門「自然エネルギーを利用した燃料電池水素の化学的製法の開発および貯蔵・輸送法の開発」(以下、燃料電池研究プロジェクト)を話題とし開催した。
 中山間地域における、健康で生き甲斐ある社会のあり方を検討している中山間地域研究プロジェクトは、住民福祉の主な要因として健康を医学面から、生き甲斐を社会科学面から研究を行っており、島根県雲南市を対象とした生き甲斐アンケート調査結果から、「生き甲斐」は「心の安らぎ」「行動性」「社会性」の3側面から整理できること、20年前と今年行った健康調査の結果から,この地域には日本人特有な糖尿病発症の仕組みがあることを発表した。
 また,後半の燃料電池研究プロジェクトでは、化石燃料の枯渇や大気汚染等の問題の観点から注目されているクリーンで枯渇問題が無い水素エネルギーの取り組みについて紹介。太陽などの自然エネルギーを利用した水素製造・貯蔵・輸送法の実現に向けた研究を説明した。その中には,島根県産の天然ゼオライト触媒を使った取り組みもあり,地域社会への研究成果の還元の可能性を示した。
 紹介後には、理解を深めようと地域住民の方々から質問が相次いだ。