島根発ナノテクノロジーシンポジウムが開催されました

公開日 2009年02月02日

 11月19日(木)の午後,くにびきメッセの国際会議場において「平成21年度都市エリア産学官連携促進事業 研究交流会(宍道湖・中海エリア)『環境にやさしい材料を用いた次世代照明デバイス・新エネルギー関連技術に よる新産業の創出』に向けて~島根発ナノテクノロジーシンポジウム~」が開催されました。
 これは,本年度,島根大学の重点研究プロジェクトから生まれたナノテク・材料技術を中心とした地域の産学 官連携への取り組みが,文部科学省の「都市エリア産学官連携促進事業(H21~H23)」に採択されたことを受けて,一層の新技術開発を推進するべく,産学官関係者の研究交流を目的として行われたものです。

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 シンポジウムの前半では,事業総括責任者である 島根県産業技術センターの吉野 勝美所長の挨拶に続き,増子宏科学技術・学術戦略官(文部科学省)による『地域科学技術の振興について』 ,山本哲也教授(高知工科大学)による『酸化亜鉛“摺り合わせ材料“における発明とイノベーション戦略』,先進太陽光発電開発センターの田中誠センター長(三洋電機株式会社)による『三洋電機グループにおける太陽光発電の取り組み』 の講演が行われ,本事業への期待が述べられました。
 そして,本事業の取り組みの紹介として,研究代表者である藤田恭久教授(島根大学総合理工学部)による『環境にやさしい材料(酸化亜鉛)を用いた次世代照明デバイス・新エネルギー関連技術による新産業の創出』,塩隆信技術部長(島根県産業技術センター)による『都市エリア事業(宍道湖・中海エリア)における島根県産業技術センターの取り組み』に関する講演が行われました。
 会場には200名以上の参加者が集まり熱気のある講演会となりました。

 後半は、多目的ホールでポスターセッションが行われ,都市エリア事業(島根大学,島根県産業技術センター,共同研究企業)の発表とともに島根大学プロジェクト研究推進機構の「S-匠ナノメディシンプロジェクト(重点研究部門)」,「たたら製鉄におけるナノテクノロジーの結晶学的解明(特定研究部門)」,「チタン酸化物系新熱電変換材料の実用化基礎研究(島根大学萌芽研究部門)」の成果発表が行われました。それぞれのプロジェクトに関わる研究者,県内外の企業からの参加者に加え,松江キャンパスと出雲キャンパスから多くの学生が参加して活発な議論が行われました。
 このような広い分野の人材交流により新しい融合技術の誕生や視野の広い人材の育成,地域の活性化への期待が高まるシンポジウムとなりました。

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ポスターセッションの様子

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S-匠ナノメディシンプロジェクト(重点研究)

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チタン酸化物系新熱電変換材料の実用化基礎研究
(萌芽研究)

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たたら製鉄におけるナノテクノロジーの結晶学的研究
(特定研究)