出雲産業フェア2016に出展しました

公開日 2016年02月14日

 平成28年11月5日(土)、6日(日)に、出雲産業フェア実行委員会とNPO法人21世紀産業支援センター主催、島根大学等の後援で、出雲市矢野町の出雲ドームにおいて、出雲産業フェア2016が開催されました。  
 このフェアは、「世界に羽ばたけ 出雲のものづくり!夢づくり!」をテーマに、地域の企業等の製品や技術などを一堂に集め、地元産業への理解を図り、企業間の相互のコミュニケーションを深める、さらには、大学等教育・試験研究機関の研究内容を紹介し産学連携の推進を図ることなどを目的にしています。  
 島根大学からは、産学連携センター(松江地区)、産学連携センター地域医学共同研究部門、ナノテクプロジェクトセンター、たたらナノテクプロジェクトセンター、農林水産業の六次産業化プロジェクトセンターが出展し、研究内容や産学連携による事例を紹介しました。

■産学連携センター(松江地区)
 本学の産学連携の活動や制度、研究シーズについてパネル展示を行い紹介しました。また、研究シーズ集やお宝研究の冊子の配布を行い、本学の研究成果について企業や一般市民の方々に情報提供しました。
 企業人を初め、地元の方々が多く訪れ、紹介した研究シーズに興味を持って頂けました。

■産学連携センター地域医学共同研究部門
 出雲キャンパスからは5つの講座等が出展しました。当部門は13年連続で出展しており、共同研究の成果を積極的に地域社会へ発信しています。  
 8月に記者発表したLEDライトの展示もあり、多くの来場者で賑わいました。 また、講座配属生(医学部医学科3年生 4名)も、両日ブースで展示説明し、産学連携の重要性を肌で感じました。  

【出展テーマ】  
『看護・介護の場面をやさしく照らす次世代型LEDライト』     
 医学部附属病院看護部、産学連携C(地域医学)、Doライト㈱、㈱島根富士通  
『ハンズフリー音声認識記録システムの研究開発』     
 医学部救急医学、産学連携C(地域医学)、テックシロシステム、山陰制御  
『骨粗しょう症患者専用ネジの開発』     
 医学部整形外科学、㈱ナノ、島根県産業技術センター  
『薔薇「さ姫」を用いた芳香療法の効果』     
 医学部看護学科、附属病院栄養治療室、医学部緩和ケア講座、産学連携C(地域医 学)、
 奥出雲薔薇園、介護老人保健施設もくもく  
『金属異物回収において高成功率をもたらすマグネット鉗子の開発』     
 医学部附属病院消化器内科、医学部看護学科、キシエンジニアリング㈱


LEDライトの展示
(左から講座配属生 医学科3年生、
産学連携センター中村教授)


産学連携センター地域医学共同研究部門のブース

■ナノテクプロジェクトセンター  
 ナノテクプロジェクトセンターでは酸化亜鉛塗布型発光ダイオードや強誘電体、レーザーで作製するナノ粒子などナノ材料に関する先端的な研究成果を紹介しました。特に、ラマンプロジェクトセンターと連携して行っている島根大学が取り組む重点研究「島根大学のシーズを活かした学際的新規医療技術開発拠点の確立」の成果であるナノ材料によるがんの診断・治療技術、ナタデココの歯科治療への応用、ラマン分光装置を用いた医学応用のデモなど医理工農連携による学際的な研究成果は多くの来場者に興味をもっていただけました。
 また、学生が、地域企業で行っているPBL活動の成果紹介や学生が企画した地域企業が開発したパステルカラーのLEDを用いた工作を通して多くの子供たちに科学やものづくりの楽しさを体験してもらい、人気を集めました。

■たたらナノテクプロジェクトセンター  
 たたらナノテクプロジェクトセンターでは、たたら製鉄で得られる玉鋼を用いた日本刀がなぜ性能がよいかという話を基に金属材料に必要とされる特性とそれを支える科学と技術の重要性について説明しております。当センターでは金属材料における力学特性の理解には観察・理論・解析が必要であることを説明し、それに対応した活動についても紹介しております。また、材料になじみのない一般参加者に対して粉体や流体が固体のように振る舞うことを体験していただいたり、回折格子を例にマイクロスケールになると様々な特性が表れる事を体験していただきました。


キネティクサンドを使った体験学習


回折格子を使ったミクロスケール構造における
回折・干渉現象の観察

■農林水産業の六次産業化プロジェクトセンター  
 農林水産業の六次産業化プロジェクトセンターでは、出雲おろち大根のドレッシング‘みぞれソース’、えごま商品、西条柿を使った悪酔い防止ドリンクの‘晩夕飲力’と顆粒の‘ポリフェノールの青柿くん’、島大焼酎‘神在の
里’およびシャインマスカットワインと大粒ブドウを使ったレーズンの試作品などの他、研究紹介ポスターを出展し、試食や試飲とアンケート調査も行いました。生物資源科学部の学生3名の他、医学部からバングラディシュの留学生2名も参加し、このブースでは学生が中心となって説明を行いました。多くの方が興味を持たれたようで色々な質問をされ、島根大学の六次産業化への取り組みを理解して頂けました。また、試作品について今後の卒業論文の研究にも参考になるようなアドバイスも頂いたりし、参加した学生にも有意義な2日間となりました。