島大サイエンスカフェ「ヒヤリハット、まっぴら御免!」を開催しました!

公開日 2006年01月30日

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12月19日(火)、島大サイエンスカフェ「ヒヤリハット、まっぴら御免!」が松江市のThe 伊太利屋 gardenで開催された。  今回は講師に、平川正人総合理工学部教授を迎え、医療現場におけるヒヤリハットの現状と、同教授の医療記録データをらせん状に3次元表示するソフトウェアの開発を通したヒヤリハット防止の取り組みを紹介した。
 同教授は、ヒヤリハットとは、経験の浅い看護師に特に多く見られ、発生要因として、確認・観察が不十分であった・心理的状況(慌てていた・思い込み等)が挙げられると説明。一人の看護師が多くの患者を担当し、予測不可能な看護活動を日々行う医療現場の多忙さが、その根本にあると指摘した。
 このような現状から平川教授は、一時に多くの看護活動が集中しないよう、あらかじめ行動をスケジューリングできるようになれば、心に余裕が生まれ、ヒヤリハットの発生率を防ぐことができると考え、看護データを入力することによって、患者の特性を把握し、症状の発生や周期性の発見を支援するコンピューターソフトウェアの開発に取り組んでいることを紹介した。
 参加者からは、「看護師だけでなく、患者本人もこのソフトを利用することによって自分自身の病状を知ることができ、前向きに病気に立ち向かうことができるようになるのではないか」、「医療現場だけでなく他業界においても応用の可能性がある」などの意見が寄せられ、積極的な意見交換が繰り広げられた。

【写真:ヒヤリハット防止の取り組みに聞き入る参加者たち】