JST育成研究・藤田プロジェクトグループが共同研究・技術移転功労賞を受賞しました

公開日 2010年02月13日

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 この度,JST育成研究「酸化亜鉛系薄膜成長用MOCVD装置の開発」で,総合理工学部の藤田恭久教授が研究代表を務めた藤田プロジェクトグループが中国地域産学官コラボレーションセンターの共同研究・技術移転功労賞を受賞しました。 これに伴い,平成22年6月7日(月)に開催された「地域イノベーション創出2010inひろしま」の中国地域産学官連携功労賞者表彰において表彰式と研究グループによる事例発表が行われました。
 これは,産学連携活動において大きな成果を収め,また,先導的な取り組みを行う等,当該活動の推進に多大な貢献をした事例,もしくは将来期待できる事例に関し,その功績を顕彰するものです。
 平成18年から3年間,藤田プロジェクトグループは,本学プロジェクト研究推進機構の第一期重点研究プロジェクト「S-ナノプロジェクト」の研究成果である酸化亜鉛薄膜の成長法の技術を基に,MOCVD装置事業を展開する古河機械金属(株)とその周辺装置を担当する日本パイオニクス(株)と連携して,酸化亜鉛系単結晶薄膜を工業的に生産できる「酸化亜鉛系薄膜成長用MOCVD装置の開発」に取り組み,その開発に世界に先駆けて成功しました。将来,酸化亜鉛単結晶薄膜は,これまでの窒化ガリウムに代替する安全・安価なLED素子として国内外で広く普及することが期待されています。 そして,これらの取り組みは昨年度採択された文部科学省「都市エリア産学官連携促進事業」“酸化亜鉛(ZnO)薄膜成長・ナノ粒子生成技術と光機能性デバイスの開発”へと展開し,現在,藤田恭久教授が研究統括として地場企業や自治体など地域の産学官をまとめて,更なる酸化亜鉛の応用技術開発が進められています。
 今回の受賞では,こうした世界的にもインパクトの大きな研究成果と次世代社会への貢献という点での期待の高さ,そして産学官を通した本取り組みの更なる展開が特に高く評価されました。  受賞事例の詳細については,こちらをご覧ください。


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プロジェクトメンバー
左から西本尚己研究員(島根県産業技術センター研究員),高松勇吉氏(日本パイオニクス㈱
・取締役ガス装置営業本部長),藤田恭久教授,山本廣基学長,柴原資典氏(古河機械金属㈱・
開発企画部技術主査)