石見銀山を中心とする地質資源の総合資源化および山陰・島根ジオパークに関する研究

概要

 本研究は、産業・歴史遺産として認定された石見銀山をはじめとする本地域の地球科学的意義を全地球的に解明し、国際的な場で公表すると共に、島根県の本質的長所である豊富な自然、資源、歴史ある文化を保護・保全しつつ、持続可能な産業振興を実現するために、自治体・業界などと連携して「石見銀山を中心とした島根県の地質資源を世界ジオパークネットワークに登録する」事業を前進させることを目的としています。

研究内容・成果活用

 2008年までの萌芽研究で次第に明らかになってきた石見銀山、石見銀山関連金属鉱床、石見銀山周辺非金属鉱床、これらの鉱床形成場と形成の全地球史的解明、石見銀山の鉱床学的性質と製錬法の変遷および環境への影響、各種地質資源の地球科学的意義を完全に解明し、各種国際的学術誌に公表することによって、石見銀山を中心とした地質資源の世界ジオパークネットワーク登録のための基盤を作ります。
 また、ジオパーク実現に向けた自治体・業界・各種博物館および資料館との恒常的連携体制を作り、研究成果の普及を行います。具体的には平成20年からの2年間で、以下のような取り組みを行います。

  • 石見銀山における鉱石と選鉱・製錬・廃棄物の関係の解明とその技術の将来的意義の普及
  • 「島根ジオサイト100選」の選定と公表(一般市民向けの単行本を出版)
  • 石見銀山を中心とした島根県の地質遺産の地球科学的研究の推進、結果の公表と普及
  • 石見銀山におけるリサイクルや、備蓄についての裏づけとなる古文書の検討
  • 自治体による「ジオパーククラスター」の形成を大学として学術面で支援。世界ジオパークネットワーク登録準備
  • 本プロジェクトに関係した自治体・業界・博物館・県民との恒常的連携を確立し、島根大学の存在意義を継続的に認識してもらう状況作り

 研究終了後は、研究成果を学術誌で公表すると共に、島根県におけるジオパーク実現・拡大に向けて、自治体・業界・博物館・教育機関と連携して成果の普及を行います。

研究者紹介

プロジェクトリーダー  赤坂 正秀 (総合理工学部・教授)

  • 飯泉 滋   (島根大学名誉教授)
  • 入月 俊明 (総合理工学部・准教授)
  • 大平 寛人 (総合理工学部・助教)
  • 片山 裕之 (島根大学名誉教授)
  • 亀井 淳志 (総合理工学部・准教授)
  • 小室 裕明 (総合理工学部・教授)
  • 酒井 哲弥 (総合理工学部・准教授
  • 澤田 順弘 (総合理工学部・教授)
  • 陶山 容子 (総合理工学部・教授)
  • 高須 晃   (総合理工学部・教授)
  • 林 広樹   (総合理工学部・准教授)
  • バリー ロザー (総合理工学部・講師)

連絡先

赤坂 正秀   TEL  0852-32-6455   E-mail  akasaka@riko.shimane-u.ac.jp 
*迷惑メール防止のため、@を全角で表記しています。