島根県内に生息する微生物資源の保存と利用

概要

 本プロジェクトでは、隠岐、匹見、三瓶など気候的・地理的に特色のある場所を含めた島根県の20市町村で植物・土壌を採取し、それらに生息する微生物「細菌(特に放線菌)、糸状菌」の分離、同定、保存を行います。また、分離、同定、保存できた微生物をデーターベース化して公開し、更にこれら微生物の利用の可能性を確認するために、島根県でも問題となっている農作物病害、農作物害虫を防除できる微生物のスクリーニングと微生物を利用した土壌改良材の作成を行います。
        

研究内容

 本プロジェクトでは,気候的・地理的に特色のある島根県内のさまざまな場所の土壌や植物から微生物を分離し,県内の未利用の微生物資源を農業への利用を中心に研究しようとしている点に特徴があります。
 これまでに,1000株以上の微生物を分離し,保存することができました。これら保存した微生物の中には,植物の生育を促進できる可能性がある根粒菌や植物病原菌や害虫の防除に利用できる可能性がある微生物だけでなく,県内で発生して問題となっている植物病害の研究に利用可能な植物病原菌も保存されています。  
 今後,分離,同定,保存できた微生物をデーターベース化して公開することにしています。さらに,これら微生物の利用の可能性を確認するために,島根県でも問題となっている農作物病害、農作物害虫を防除できる微生物の探索と微生物を利用した土壌改良材の開発を本格的に行う予定にしています。将来的には,保存している微生物は,「農業」分野だけでなく,「医薬」,「食品」及び「環境」分野での利用も可能になると考えられます。
   
研究者紹介(H27年度)

 プロジェクトリーダー 上野  誠(生物資源科学部・准教授)
  林  昌平(生物資源科学部・助教)     佐藤 邦明 (生物資源科学部・助教)
  泉  洋平(生物資源科学部・助教)

連絡先

  上野 誠   TEL 0852-32-6523  E-mail  makoto-u@life.shimane-u.ac.jp 
*迷惑メール防止のため、@を全角で表記しています。